【2025年版】ブンタウ（ベトナム）旅行計画！行き方・気候・観光情報

ホーチミンからの週末旅行先として注目を集めるブンタウ。しかし、「ベトナムのブンタウへ行くには？」「具体的に何があるの？」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。手軽に行けるリゾート地でありながら、その魅力はまだ十分に知られていないかもしれません。

この記事では、ホーチミンからの行き方として便利なリムジンバスや旅情あふれるフェリーの情報をはじめ、現地の観光マップの代わりになるツール、そして気になるホテルのおすすめや料金・価格の相場まで、あなたの疑問に答えます。さらに、旅行の計画に欠かせないベストシーズンや現地の気候、穴場として楽しめる温泉情報にも触れていきます。

ブンタウは、ベトナムの他の有名リゾート地ほどの人気がないからこそ、独自の魅力と手頃さを両立させています。この記事を読めば、ブンタウ旅行で失敗や後悔をすることなく、その魅力を最大限に満喫するための具体的なプランが見えてくるはずです。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

ブンタウ（ベトナム）の基本情報とアクセス

ベトナムのブンタウへ行くには？

ベトナム南部のリゾート地ブンタウは、ホーチミン市の南東約100kmに位置する、日帰りや一泊二日で手軽に訪れることができる港町です。三方を海に囲まれた風光明媚な半島にあり、都会の喧騒から離れてリフレッシュしたい人々に最適な旅行先として知られています。その地形は坂が多く、海と山が近接していることから、誰が呼んだか通称「ベトナムの熱海」とも言われ、どこか懐かしい雰囲気が漂います。

ホーチミン市からブンタウまでの主な移動手段は、陸路を行く「バス」か、水路を行く「高速船」の二つです。どちらの方法にもそれぞれ利点と注意点があるため、ご自身の旅のスタイル、快適性への要求度、予算、そして時間的な制約を総合的に考慮して選ぶことが、満足度の高い旅の第一歩となります。

例えば、ドアツードアの利便性と移動中の快適さを最優先するならばリムジンバスが有力な選択肢です。一方で、移動そのものを一つのアトラクションとして楽しみたいのであれば、高速船がユニークな体験を提供してくれるでしょう。なお、タクシーを利用する方法もありますが、料金が高額（片道3,000円以上）になりがちで、長距離のため運転手に乗車を断られるケースも少なくないため、旅行者にとってはあまり現実的な選択肢とは言えません。

 

快適なリムジンバスでの行き方

現在、ホーチミンからブンタウへの移動で、最も多くの旅行者に選ばれているのがリムジンバスです。その理由は、手頃な価格でありながら、非常に高い快適性と利便性を両立させている点にあります。

一般的な長距離バスとは一線を画し、リムジンバスの多くは豪華な独立シートを採用しています。広々としたリクライニングシートには、マッサージ機能やUSB充電ポート、ドリンクホルダーなどが完備されている車両も多く、約2時間半から3時間の移動時間をストレスなく過ごすことができます。

 

主なリムジンバス会社と予約方法

「Vie Limo」や「Hoa Mai」といったバス会社が、ホーチミン市1区のグエンタイビン通りなどに専用オフィスを構え、ブンタウ行きのバスを15〜30分間隔で頻繁に運行しています。予約は各社の公式ウェブサイトや、現地のメッセージアプリ「Zalo」、あるいは電話で行うことが可能です。特に週末や祝日は混み合うため、事前にオンラインで予約を済ませておくことを強く推奨します。

料金は運行会社や時期によって多少変動しますが、おおむね片道180,000〜220,000VNDが目安です。Vie Limoのオフィスでは、出発前に無料のお菓子やジュースが提供されるなど、嬉しいサービスもあります。

この移動方法の最大のメリットは、ブンタウ市内の指定したホテルや住所まで直接送り届けてくれる点です。これにより、現地到着後にタクシーを探したり、料金交渉をしたりする手間が一切かからず、旅をスムーズに開始できます。ただし、ホーチミン市内の交通渋滞、特に金曜の午後などは所要時間が3時間を超える可能性もあるため、時間に余裕を持った計画を立てることが肝心です。

 

船旅を楽しむフェリーでの行き方

移動時間そのものを旅の楽しみの一部と捉え、非日常的な体験をしたい方には、高速フェリーでのアクセスが魅力的な選択肢となります。陸路の渋滞を完全に回避できるだけでなく、川から海へと移り変わるダイナミックな景色を眺めながらブンタウへ向かう体験は、バス移動とは全く異なる趣があります。

ホーチミン市1区、サイゴン川沿いのバックダン船着き場から、「GreenlinesDP」という会社が高速フェリーを運航しています。所要時間は約2時間で、バスと比較しても時間的な遜色はほとんどありません。船内はエアコンが完備されており、トイレや軽食を販売する売店も備わっています。

 

予約と乗船のポイント

チケットはGreenlinesDPの公式ウェブサイトで事前に購入するのが確実です。週末は満席になることもあるため、早めの予約が望ましいでしょう。料金は大人片道320,000VND程度と、リムジンバスよりは少し高めの設定です。

この移動方法のハイライトは、ホーチミン中心部のビル群を背にサイゴン川を下り、次第に景色が工業地帯、そして広大なマングローブの林へと変わっていく様子です。その光景はまるでジャングルクルーズのようで、ベトナム南部の自然の豊かさを実感できます。

一方で、デメリットとしては船体の揺れが挙げられます。特に外海に出てからは天候によってかなり揺れることがあるため、船酔いが心配な方は、乗船前に酔い止め薬を服用しておくと安心です。また、悪天候の際には運休となるリスクもゼロではないため、スケジュールに柔軟性を持たせておくと良いでしょう。

 

散策に便利な観光マップの入手方法

かつての旅行のように、紙の観光マップを片手にブンタウの街を散策するのは、現在ではあまり現実的ではありません。観光案内所のような施設は市内にほとんどなく、ホテルで入手できる地図も情報が古かったり、大まかすぎたりすることが多いのです。

したがって、現代のブンタウ観光において最も信頼性が高く、不可欠なツールは、ご自身のスマートフォンにインストールされた地図アプリです。特に「Google Maps」は、現在地、目的地、経路を正確に示してくれるだけでなく、レストランや観光スポットの口コミ情報も確認できるため、必須のアプリと言えます。出発前にWi-Fi環境下でブンタウ市内のオフラインマップをダウンロードしておけば、万が一インターネット接続が不安定になっても地図機能を利用できるため安心です。

また、市内の移動には配車アプリの活用が非常に有効です。ベトナムで最も普及している「Grab」や、全車両がEV（電気自動車）で環境に優しい「Xanh SM」を利用すれば、目的地をアプリ上で指定するだけで、バイクタクシーや車を簡単かつ明朗会計で手配できます。これらのアプリは、言葉の壁を越えてスムーズな移動を可能にしてくれるため、もはや単なる交通手段ではなく、動く観光マップとしての役割も果たしてくれます。

これらのデジタルツールを最大限に活用するためには、安定したインターネット接続が前提となります。日本から海外用Wi-Fiルーターをレンタルするか、ホーチミン市の空港などで現地のSIMカードを購入するなど、データ通信環境を確実に確保しておくことが、ブンタウでの快適な滞在に繋がります。

 

旅行に最適なベストシーズンと気候

ブンタウは熱帯モンスーン気候に属し、年間を通して温暖なため、基本的には一年中いつでも訪れることが可能なリゾート地です。しかし、旅の快適度を最大限に高めるためには、気候の特性を理解し、目的や好みに合わせて訪れる時期を選ぶのが望ましいでしょう。ブンタウの気候は、雨が少なく過ごしやすい「乾季」と、スコールが多くなる「雨季」の二つに明確に分けられます。

 

乾季（11月～4月）

この期間は、ブンタウ旅行のベストシーズンと言えます。降水量が少なく、晴天の日が続くため、ビーチでの日光浴や海水浴、市内散策といったあらゆるアクティビティに最適です。特に12月から3月にかけては、一年で最も湿度が低く、からっとした過ごしやすい陽気が続きます。日中の平均気温は28℃前後ですが、朝晩は23℃前後まで下がることがあるため、薄手のカーディガンやパーカーが一枚あると重宝します。

ただし、注意点として、ベトナムの大型連休である年末年始や旧正月「テト」（1月下旬～2月頃）の期間は、国内の観光客で街全体が大変な混雑に見舞われます。この時期はホテルの宿泊料金も通常の2倍から3倍に高騰することが珍しくないため、静かに過ごしたい方や予算を抑えたい方は、この期間を避けて計画を立てるのが賢明です。

 

雨季（5月～10月）

雨季にはモンスーンの影響で降水量が増え、午後になると短時間で激しい雨が降る「スコール」に見舞われる日が多くなります。しかし、日本の梅雨のように一日中しとしとと雨が降り続くことは稀で、1〜2時間で雨が上がり、その後は再び晴れ間がのぞくことがほとんどです。

雨季に旅行するメリットは、観光客が比較的少なく、旅費を全体的に抑えられる点にあります。ホテルの料金も乾季に比べて手頃なプロモーションが出ることが多く、費用を抑えながらのんびりと滞在したい方にはおすすめの時期です。雨具の準備は必須ですが、スコール中のカフェでの雨宿りもまた一興です。雨に濡れた木々の緑がより一層鮮やかになり、乾季とは違ったしっとりとした街の表情を楽しむことができます。

 

ブンタウ（ベトナム）が安価な理由と楽しみ方

人気観光地ではないからこその魅力

ブンタウが、ベトナムの他の著名なビーチリゾート、例えば世界遺産に近いダナンや、美しい島々が連なるニャチャンなどと比較して安価に滞在できる最大の理由は、「国際的な人気観光地としてまだ確立されていない」という点にあります。この事実は一見デメリットに思えるかもしれませんが、実は、本質的な旅の価値を求める旅行者にとって多くのメリットをもたらしています。

ブンタウを訪れる人々の大半は、週末を利用してリフレッシュしに来るホーチミン市在住のベトナム人です。そのため、外国人観光客向けに過度に洗練され、高価に設定されたレストランやサービスが少なく、よりローカルで地に足のついた物価が保たれています。ダナンには高級リゾートが海岸線に沿って立ち並びますが、ブンタウのビーチ沿いは、より庶民的な海の家や地元資本のホテルが多いのが特徴です。この「観光客ずれしていない」素朴さが、街全体の魅力となっています。

この特性は、混雑の少なさにも直結します。週末こそホーチミンからの人々で賑わいを見せますが、平日の日中であれば、広大なバックビーチや主要な観光スポットを、ゆったりと自分のペースで満喫することが可能です。行列や人混みを避け、静かに海を眺めたり、活気がありながらもローカルな空気が流れる市場を散策したりする時間は、ブンタウならではの贅沢と言えるでしょう。

もちろん、洗練されたブティックや多言語対応が完璧な施設は限られるという側面はあります。しかし、それを補って余りある「ありのままのベトナムの港町」の日常に溶け込むような体験を、手頃な価格で享受できることこそ、ブンタウが持つ最大の価値なのです。

 

おすすめできる格安ホテルの選び方

ブンタウでは、旅行者の多様な予算やスタイルに合わせて、驚くほど幅広い選択肢の中から宿泊施設を選ぶことができます。特に観光の中心地となるバックビーチ周辺には、国際的な5つ星ホテルから、コストパフォーマンスに優れた中価格帯のホテル、そして非常に安価なミニホテルまで、文字通り数百軒の宿泊施設がひしめき合っています。

予算を抑えつつも一定の快適性を確保したいのであれば、3つ星から4つ星クラスのホテルが最もバランスの取れた選択肢となります。これらのホテルは1泊5,000円から10,000円程度の価格帯で、清潔でモダンな客室に加え、屋外プールや朝食ビュッフェといった設備・サービスを備えている場合が多く、満足度の高い滞在が期待できます。

 

5つ星ホテルもお得な選択肢に

前述の通り、ブンタウは全体的に物価が安いため、憧れの5つ星ホテルであっても、他の国際的リゾート地に比べてかなり手頃な価格で宿泊することが可能です。特に雨季などのオフシーズンを狙えば、「Pullman Vung Tau」のような洗練されたホテルや、老舗の風格漂う「IMPERIAL Hotel Vung Tau」、モダンなデザインが魅力の「Fusion Suites Vung Tau」などに、1泊1万円台前半から宿泊できることも珍しくありません。特別な記念旅行や、ホテルステイそのものを楽しみたい場合には、積極的に検討する価値があるでしょう。

 

ホテル選びで失敗しないための注意点

価格の安さだけでホテルを即決してしまうと、設備の不備や立地の不便さで後悔することにもなりかねません。予約前には、以下の点を総合的に確認することが、快適な滞在への鍵となります。

• 立地と周辺環境: バックビーチやフロントビーチへの徒歩でのアクセス、周辺にレストランやコンビニエンスストアがあるかを確認します。夜間の人通りや静かさも重要なポイントです。
• 最新の口コミ: 予約サイトのレビューを複数確認し、特に清掃状況、スタッフの対応、お湯の出やエアコンの効き具合といった、生活に直結する部分のコメントを注意深く読み解きます。
• 写真の信憑性: 公式サイトや予約サイトの写真は、広角レンズで撮影されていたり、過度に加工されていたりすることがあります。複数のサイトで写真を見比べたり、宿泊者が投稿した写真なども参考にしたりして、客観的なイメージを掴むよう努めましょう。

これらの点を踏まえてじっくり探せば、ご自身の予算とスタイルに完璧に合った、満足度の高いホテルを見つけることが可能になります。

 

宿泊料金や食事の価格相場について

ブンタウでの旅行費用を具体的に計画する上で、宿泊と食事に関する大まかな価格相場を把握しておくことは非常に重要です。総じてホーチミン市内よりも手頃な価格設定で、特に港町ならではの新鮮なシーフードは、驚くほど安価に心ゆくまで楽しむことができます。

以下に、一般的な料金の目安を表にまとめました。これはあくまで平均的な相場であり、訪れる季節やお店・ホテルのグレードによって価格は変動することを念頭に置いてご活用ください。

 

食事、特にシーフードに関する注意点

ブンタウ旅行のハイライトであるシーフードをレストランで楽しむ際には、いくつか知っておくべき注意点が存在します。特に観光客が多く訪れる一部のレストランでは、カニやエビ、シャコ、大ぶりの魚などが「時価（Market Price）」、ベトナム語で「Giá theo thời」と表示されていることが少なくありません。

会計時のトラブルを未然に防ぐためには、注文前に必ず料金を確認する習慣が何よりも大切です。「このカニは1キロあたりいくらですか？」「この一皿で大体いくらになりますか？」と、調理法を決める前に総額を明確にしてもらうようにしましょう。もし料金の確認に不安を感じる場合は、インプット情報にもあった「Ganh Hao」や「Co Nen」のように、地元でも評判が良く、価格が明瞭な有名店を選ぶのが最も安全で賢明な方法です。これらの店は観光客だけでなく地元の人々にも愛されており、適正な価格で質の高いシーフードを提供してくれます。

 

郊外で楽しめるビンチャウ温泉とは

ブンタウの魅力は、ビーチや市街地の観光だけにとどまりません。もし旅程に余裕があれば、日常から少し離れたユニークな体験を求めて、郊外に位置する「ビンチャウ温泉」へ足を延ばしてみることをおすすめします。ここは、ベトナムでは非常に珍しい、広大な敷地を持つ温泉リゾート施設です。

ビンチャウ温泉は、ブンタウの中心部から車で約1時間半ほどの緑豊かな場所にあります。日本の温泉旅館のような静謐な雰囲気とは異なり、水着を着用して入る広大な温水プールが中心の、家族連れや友人グループで一日中楽しめるレジャースポットとして地元の人々に親しまれています。

この施設の最大の名物は、ミネラルを豊富に含んだ「泥温泉（マッドバス）」です。受付で専用のチケットを購入すると、温かい泥が入った浴槽に案内されます。肌に泥を塗り、太陽の下で乾かした後に温泉で洗い流すという体験は、美肌効果が期待できると同時に、童心に帰ったような楽しさがあります。また、敷地内には80℃を超える高温の源泉が湧き出ており、そこでカゴに入った卵を浸して温泉卵を作る体験も人気のアクティビティです。

ただし、訪れる際にはいくつかの点を考慮する必要があります。ブンタウ中心部からかなりの距離があるため、個人で行く場合はタクシーをチャーターするか、Grabなどの配車アプリで車を手配することになります。料金は往復でそれなりの金額になるため、現地ツアーを利用する方が送迎も含まれており、結果的に手間なく安心して楽しめる場合もあります。気軽に立ち寄る場所というよりは、「一日がかりの小旅行」と捉えて計画を立てると、その魅力を最大限に満喫できるでしょう。

 

概略：【2025年版】ブンタウ（ベトナム）旅行計画！行き方・気候・観光情報のまとめ