
ホーチミンから気軽に行けるリゾート地、ブンタウについて情報をお探しではありませんか。週末や短い休みを利用して、都会の喧騒から離れたいと考える方にとって、ブンタウは非常に魅力的な選択肢です。ホーチミンから一番近いビーチとして人気のブンタウは、手軽なアクセスが大きな魅力となっています。しかし、実際に訪れるとなると、具体的な行き方や現地でのアクセス、日帰りでの楽しみ方、おすすめのホテルや気になる料金など、知りたいことがたくさん出てくるはずです。
この記事では、あなたの旅の計画がよりスムーズで豊かなものになるよう、ホーチミンからブンタウへの移動手段はもちろん、港町ならではの名物グルメ、多くの観光客で賑わうメインストリートの情報、さらには少し足を延ばして楽しめる温泉や釣り堀といったアクティビティまで、まるで詳細な観光マップを広げるように分かりやすく解説します。現地の人口規模といった基本的な情報にも触れながら、あなたのブンタウ旅行を成功に導くための情報を網羅しました。
記事のポイント
- ホーチミンからブンタウへの具体的なアクセス方法
- 日帰りでも楽しめるモデルプランと観光スポット
- 目的や予算に合わせたホテルの選び方と料金の目安
- グルメやアクティビティなど現地での楽しみ方
週末に訪れたいブンタウの魅力と基本情報
ホーチミンからブンタウへのおすすめの行き方
ホーチミンからブンタウへの移動は、旅の快適性を左右する最初のステップです。主な選択肢としてリムジンバスと高速船がありますが、総合的な利便性と快適性を考慮するとリムジンバスの利用が特におすすめできます。
リムジンバスの利便性
リムジンバスは、複数の会社が運行しており、座席の質やサービスで競争しています。例えば「Vie Limo」や「Hoa Mai」といった会社では、飛行機のビジネスクラスを思わせるような豪華なリクライニングシートやマッサージ機能、USBポートなどが完備されており、約2時間半から3時間の移動時間を快適に過ごせます。多くのバス会社はホーチミン市1区に専用オフィスを構えており、乗車前にドリンクやお菓子が提供されることもあります。予約は各社のウェブサイトやアプリからオンラインで簡単に行えるほか、オフィスで直接購入することも可能です。
最大のメリットは、ブンタウ市内の宿泊先ホテルまで直接送り届けてくれるドアツードアのサービスです。これにより、土地勘のない観光客でも到着後にタクシーを探す手間が省け、スムーズに旅を始められます。
高速船の魅力と注意点
一方、「Greenlines DP」社が運行する高速船は、サイゴン川を下って海へ出るため、バスとは違った旅情を味わえるのが魅力です。所要時間も約2時間とバスより若干短い場合があります。ただし、天候に左右されやすく、特に雨季には欠航になる可能性も考慮しなくてはなりません。また、船体は比較的小さいため、波の影響で揺れやすく、船酔いが心配な方には注意が必要です。便数もバスに比べて限られているため、事前に時刻表を確認し、計画的に利用することが求められます。
料金はどちらも大きな差はないため、安定した運行と目的地までの利便性を重視するならば、リムジンバスが最適な選択と考えられるでしょう。
現地での移動に便利なアクセス手段
ブンタウ市内に到着した後の移動手段は、主にライドシェアアプリの活用が中心となります。ベトナム国内で広く普及している「Grab」が圧倒的に便利で、スマートフォン一つで目的地までの料金を確認し、簡単に配車できます。
ライドシェアアプリの活用
Grabでは、四輪車の「GrabCar」、タクシーを呼ぶ「GrabTaxi」、そしてバイクタクシーの「GrabBike」が利用可能です。目的地までの料金が事前に確定するため、不当な料金を請求される心配がなく、安心して利用できます。特に短い距離の移動や、一人での移動には小回りの利くGrabBikeが経済的です。
また、もう一つの選択肢として、ビングループが運営する「Xanh SM(グリーン・スマート・モビリティ)」があります。こちらのサービスは、配車される全ての車両がビンファスト社製の電気自動車(EV)であることが特徴です。環境に配慮している点や、新しく清潔な車両に乗れる点がメリットと言えます。ただし、サービスは四輪車が中心で、Grabに比べるとまだ車両台数が少ないため、時間帯や場所によっては配車に時間がかかるか、利用できない可能性も考慮しておく必要があります。
その他の移動手段
アクティブに街を散策したい方には、電気バイクのレンタルも選択肢の一つです。免許なしで乗れる手軽さが魅力ですが、レンタル時にはパスポートのコピーやデポジット(保証金)が必要となる場合がほとんどです。慣れない海外での運転には十分な注意が求められます。
ホーチミンから一番近いビーチの楽しみ方
ブンタウは、ホーチミンから最も手軽にアクセスできるビーチリゾートとして知られています。市内には複数のビーチが点在し、それぞれ異なる個性を持っているため、目的に合わせて訪れる場所を選ぶのがおすすめです。
バックビーチ (Bãi Sau)
最も有名で規模が大きいのが、ブンタウ半島の南東に広がるバックビーチです。長く続く砂浜が特徴で、地元の人々や観光客で常に賑わいを見せています。ビーチ沿いにはリゾートホテルから手頃な宿、シーフードレストラン、カフェが建ち並び、ブンタウ観光の中心地となっています。ただ、多くの人で賑わう一方で、水の透明度は残念ながらあまり高くはありません。そのため、本格的な海水浴を楽しむというよりは、ビーチの活気ある雰囲気を味わったり、砂浜を散策したりするのに適している場所と言えるかもしれません。なお、2025年4月時点の情報では、ビーチ沿いで大規模な改修・美化工事が行われており、将来的には景観が大きく変わることが期待されます。
フロントビーチ (Bãi Trước)
バックビーチの反対側、半島の南西に位置するのがフロントビーチです。こちらは三日月形の穏やかな湾になっており、多くの漁船が停泊しています。公園や遊歩道が美しく整備されているため、地元の人々が涼んだり散策したりする憩いの場となっています。特に夕日の名所として知られており、美しいサンセットを眺めながら過ごす時間は格別です。
その他の個性的なビーチ
他にも、小規模で静かな「パイナップルビーチ (Bãi Dứa)」や、写真映えするお洒落なカフェが崖沿いに集まる「ストロベリービーチ (Bãi Dâu)」などがあります。ストロベリービーチは若者を中心に人気が高く、週末にはカフェ目的の車やバイクで道が溢れかえるほどの混雑を見せますが、平日は比較的落ち着いて過ごせます。どこに滞在するか迷った場合は、お店やホテルが多く便利なバックビーチ周辺を拠点にすると良いでしょう。
日帰り旅行を最大限に満喫するプラン
ホーチミンから約2〜3時間という立地を活かせば、ブンタウは日帰りでも十分に楽しむことが可能です。時間を有効に使うためには、事前の計画と、当日の効率的な行動が鍵となります。
朝8時頃にホーチミンを出発するリムジンバスに乗れば、午前11時前にはブンタウに到着します。到着後、まず帰りのバスのチケットを確保しておくことを強くお勧めします。特に週末は混雑し、夕方の希望の時間の便が満席になる可能性があるからです。
到着後は、まずメインのバックビーチへ向かい、海辺の雰囲気を味わいながら散策します。昼食は、港町ならではの新鮮な海鮮料理を堪能するのが定番です。ホアンホアタム通りに並ぶレストランで、シャコを乗せたフーティウなどを試すのも良いでしょう。
午後は、フロントビーチエリアに移動し、海の見えるカフェで一息つくのがおすすめです。その後、タクシーを利用してキリスト像の麓まで行き、丘の上からの絶景を楽しむ時間も取れます。日帰りプランではあまり多くの場所を詰め込みすぎず、エリアを絞って2〜3箇所をじっくり楽しむのが成功のコツです。
そして、午後の3時から4時頃のバスでブンタウを出発すれば、夕方の交通渋滞が本格化する前にホーチミン市内に戻ることができます。短い時間でも、計画次第でブンタウの魅力を凝縮して体験できるでしょう。
街の活気がわかる人口とメインストリート
ブンタウ市は、バリア=ブンタウ省の省都であり、その人口は2020年代初頭の統計で50万人を超えています。石油産業の拠点でもあるため、観光客だけでなく多くの労働者やその家族が暮らしており、街全体が安定した活気に満ちています。
その活気を最も感じられるのが、市内を走るいくつかのメインストリートです。特に、バックビーチに沿って約3kmにわたって伸びる「トゥイーヴァン (Thùy Vân) 通り」は、ブンタウで最も賑やかなエリアと言えます。この通りには、大型ホテル、リゾート、レストラン、カフェ、お土産物屋などがずらりと並び、昼夜を問わず多くの人々が行き交います。夜になると各ホテルの照明が灯り、華やかな雰囲気に包まれます。
また、バックビーチとフロントビーチを結ぶ「ホアンホアタム (Hoàng Hoa Thám) 通り」も重要な通りです。こちらには人気のローカルレストラン、特に海鮮料理や麺料理の店が集中しており、週末の食事時には席を求める客とバイクでプチ渋滞が起こるほどの盛況ぶりを見せます。これらのメインストリートを歩くだけでも、観光地としてのブンタウのエネルギーと、地元の人々の生活が混じり合った独特の空気を感じ取ることができるはずです。
旅の計画に役立つ便利な観光マップ
ブンタウの主要な観光スポットは、南シナ海に突き出た半島内に比較的コンパクトにまとまっているため、地図を片手に計画を立てれば効率良く巡ることが可能です。地理的な位置関係を把握することが、スムーズな観光の第一歩となります。
まず、街は大きく分けて南東側の「バックビーチ」エリアと、南西側の「フロントビーチ」エリアに分かれます。この二つのビーチの南端には、「小山 (Núi Nhỏ)」と呼ばれる標高約170mの丘が存在します。この丘の頂上には、ブンタウの象徴である高さ32mの「キリスト像」と、ベトナムで最も古い1862年建造の「ブンタウ灯台」が立っており、どちらからも市街地と海を一望できます。キリスト像の内部を登る際は、肌の露出が多い服装は禁止されているため注意が必要です。
フロントビーチの北側には、フランス植民地時代の総督の別荘であった「ホワイトパレス (Bạch Dinh)」があります。さらに市街地から北へ向かうと、「タウ寺」や「釈迦仏台」といった大規模な仏教寺院が点在しています。バックビーチからキリスト像の麓までは車で約10分、そこから市街中心部にある「ブンタウ市場」へも15分程度でアクセスできます。
これらの主要スポットの位置関係を頭に入れておけば、移動の際に無駄な時間を費やすことなく、限られた時間の中で充実した観光が実現できます。
目的別に選ぶブンタウの滞在スタイル
食べておきたいブンタウの名物料理
ブンタウを訪れたなら、港町ならではの食の楽しみは欠かせません。新鮮なシーフードはもちろん、この土地ならではの名物料理もぜひ味わいたいところです。選択肢の幅広さもブンタウの食の魅力です。
ローカルフードと海鮮料理
最も有名なローカルフードが「バインコット (Bánh khọt)」です。これは米粉の生地にエビなどを乗せて専用の型で焼いた、日本のたこ焼きにも似た料理で、外はカリッと、中はふんわりとした食感が特徴です。これを甘酸っぱいヌクマムベースのタレにつけ、新鮮なハーブや野菜と一緒に食べます。
もちろん、シーフードは外せません。一人旅や少人数であれば、様々な貝料理を小皿で楽しめるローカルな「Ốc(貝)料理店」がおすすめです。「Ốc 30K」のような店では、マテ貝の空芯菜炒め、ハマグリのレモングラス蒸し、牡蠣のネギ油焼きやチーズ焼きなどが一皿30,000VND程度からと、非常に手頃な価格で味わえます。
グループであれば、水槽から好きな魚介を選んで調理法を指定するスタイルの大型海鮮レストランが良いでしょう。特にサバの炭火焼きは、脂がのっていながらも身がふわふわで絶品です。また、フーティウ(米麺)も人気で、日本では珍しいシャコをトッピングした一杯は、ブンタウならではの贅沢な味わいと言えます。
多国籍料理の選択肢
海鮮に少し飽きたら、他の選択肢も豊富です。ブンタウにはレベルの高いイタリアンレストランが複数あり、海を望むロケーションが魅力の「David Pizzeria」や、本格的な生地が美味しいと評判の「Luca Pizza & Italian Restaurant」などが人気です。また、あえて日本食を選ぶのも一興で、「SUSHI TOKYO」では100,000VND前後という驚きの価格で本格的な鉄火丼やにぎり寿司のセットを提供しています。
家族で楽しめる温泉や釣り堀が人気
ブンタウの魅力はビーチだけにとどまりません。特に家族連れや、海遊びとは違ったユニークな体験をしたい方には、郊外の施設が人気を集めています。
その代表格が、ブンタウ中心部から車で1時間半ほどの場所にある「ビンチャウ温泉」です。ここは広大な敷地を持つ温泉リゾートで、日本の温泉とは少し趣が異なります。水着を着用して入るのが基本で、温度の異なる複数の温水プールでのんびりと過ごせます。ここでの名物は泥温泉で、ミネラルを豊富に含んだ滑らかな泥を体に塗り、太陽の下で乾かしてから洗い流すという、美容と楽しさを兼ね備えた体験ができます。敷地内では温泉の熱を利用して卵を茹でる温泉卵作りコーナーもあり、子供から大人まで一日中楽しめるでしょう。
また、市内からアクセスしやすい場所では、山頂に広がるテーマパーク「ホーメイパーク」もおすすめです。麓からケーブルカーで山頂へ登る道中では、ブンタウの街と海を一望できます。園内には小規模な遊園地のアトラクションのほか、ダチョウや羊といった動物と触れ合えるエリア、美しい庭園、寺院を模した休憩所などがあり、様々な楽しみ方ができます。明確な「釣り堀」という施設はありませんが、家族で一日を過ごすには十分なコンテンツが揃っています。これらのスポットは、海水浴ができない雨天時や、強い日差しを避けたい時間帯の過ごし方としても最適です。
滞在スタイルに合わせたホテルの選び方
ブンタウには、旅行者の予算や目的に応じて選べる多種多様な宿泊施設が揃っています。ホテルを選ぶ際には、立地とホテルのランク、そしてどのような滞在をしたいかを考慮することが重要なポイントとなります。
立地で選ぶ
初めてブンタウを訪れる方や、食事や買い物に便利な場所を好む方には、バックビーチ周辺のホテルが最も分かりやすくおすすめです。このエリアには、国際的な5つ星ホテルから、中級ホテル、安価なゲストハウスまで、あらゆる価格帯の宿泊施設が集中しています。ビーチへのアクセスも良く、ブンタウの活気を常に感じられるでしょう。
一方、より静かな環境でリラックスしたい場合は、フロントビーチ周辺や、少し離れたパイナップルビーチ周辺のホテルが適しています。美しい夕日や穏やかな海の景色を部屋から楽しみたい方にも、これらのエリアはおすすめです。
ホテルのランクと特徴で選ぶ
ブンタウには、「Pullman Vung Tau」や「THE IMPERIAL Hotel & Resort Vung Tau」といった、質の高いサービスと充実した設備を誇る5つ星ホテルがあります。特に雨季(5月〜10月)のオフシーズンには、これらの高級ホテルが驚くほど手頃な価格で宿泊できることがあるため、豪華なプールやラウンジアクセスなど、ホテルステイそのものを満喫する旅も魅力的です。
また、「The Cap Hotel」のように、通常客室のほかにキッチン付きのアパートメントタイプや一軒家タイプのヴィラを提供するホテルもあります。このような施設は、家族旅行やグループでの長期滞在、暮らすように旅をしたい方に最適です。自分の旅のスタイルに合わせて、最適な一軒を見つけることが、ブンタウ滞在をより満足度の高いものにするでしょう。
事前に確認したい宿泊施設の料金相場
ブンタウでの宿泊料金は、ホテルのランク、立地、そして何よりも宿泊する時期によって大きく変動します。旅行の計画を立てる際には、おおよその料金相場を把握しておくことが予算管理の上で役立ちます。
シーズンによる価格変動
一般的に、乾季で観光シーズンのピークとなる12月から4月は料金が高めに設定されます。特に、テト(旧正月)の大型連休や、4月30日の南部解放記念日、5月1日のメーデーといった祝日が絡む週末は、国内旅行者で大変混雑し、料金も最も高騰する時期です。
逆に、雨季にあたる5月から10月はオフシーズンとなり、料金は比較的安価になる傾向があります。この時期を狙えば、普段は手の届きにくい高級ホテルにもお得に宿泊できるチャンスが生まれます。例えば、5つ星ホテルであっても、時期や予約のタイミングによっては1泊1室あたり2,000,000VND(約12,000円)程度から見つけることが可能です。
ランク別の料金目安
- 5つ星ホテル: 2,000,000 VND ~ 4,000,000 VND
- 4つ星ホテル: 1,000,000 VND ~ 2,000,000 VND
- 3つ星ホテル: 600,000 VND ~ 1,000,000 VND
- ゲストハウス: 300,000 VND ~ 600,000 VND
これらの料金はあくまで目安です。予約サイトのプロモーションや、早期予約割引、平日と週末の料金差などをうまく活用することで、より良い条件の宿泊施設を確保できる可能性が高まります。予約の際には、表示価格に税金やサービス料が含まれているかも確認すると良いでしょう。
概略:初めてのブンタウ旅行完全ガイド!ホーチミンからのアクセスと楽しみ方のまとめ
この記事では、ホーチミンから最も近いビーチリゾート、ブンタウの多角的な魅力について解説してきました。最後に、旅の計画に役立つ重要なポイントをまとめます。