ベトナム中部に輝く世界遺産の街、ホイアン。歴史を感じる古い街並みの散策は旅の醍醐味ですが、素敵なカフェで休憩する時間も同じくらい重要です。ただ、いざカフェを探そうとすると「おしゃれで人気のカフェはどこ?」「旧市街にあってアクセスしやすいおすすめのお店が知りたい」といった疑問が浮かぶかもしれません。また、可愛いスイーツや美味しいケーキが食べたい、こだわりのコーヒー豆をお土産にしたい、暑いからエアコンは必須、といった具体的な希望もあるでしょう。メニューの価格や料金も気になるところです。この記事では、そんなあなたのあらゆるニーズに応えるため、ホイアンで訪れるべき選りすぐりのカフェを網羅的にご紹介します。
記事のポイント
- ホイアンで特におすすめの人気カフェが分かる
- 旧市街や郊外などエリア別のおしゃれな店が見つかる
- スイーツやコーヒー豆など目的別のカフェ選びができる
- 各カフェの料金やアクセスといった詳細情報が手に入る
ホイアンのカフェ巡りで外せない人気店
旧市街の散策で立ち寄りたいカフェ
世界遺産に登録されているホイアンの旧市街は、黄色い壁の歴史的な建物が連なり、歩いているだけでタイムスリップしたかのような気分を味わえる場所です。このエリアには、街の雰囲気に溶け込むように佇むカフェが数多く点在しています。特に、メインストリートであるチャンフー(Trần Phú)通りや、トゥボン川沿いのバクダン(Bạch Đằng)通りには、魅力的なカフェが軒を連ねています。
ランタンが灯るノスタルジックな通りを散策していると、ふと目に留まる魅力的なカフェが見つかることでしょう。これらのお店は、単なる休憩場所としてだけでなく、ホイアンの文化や歴史的な建築美を間近に感じられる特別な空間でもあります。多くは築100年以上の古民家を改装しており、中庭があったり、2階のバルコニー席から通りを眺められたりと、その構造自体に発見があります。歩き疲れた足を休めながら、窓の外に広がる美しい街並みや人々の往来を眺める時間は、ホイアン旅行の忘れられない思い出の一部となるはずです。
旧市街のチケットについて
前述の通り、ホイアン旧市街の主要な歴史的建造物(日本橋や福建會館など)に入るには観光チケットが必要ですが、街自体の散策やほとんどのカフェへの入店はチケットなしで可能です。目的のカフェがチケット施設内にない限り、気軽に立ち寄ることができます。
特に人気でおすすめのカフェはここ
ホイアンには数えきれないほどのカフェがありますが、その中でも特に多くの観光客から支持を集め、ガイドブックにも必ずと言っていいほど掲載される定番の人気店が存在します。これらのお店は、長年にわたり高い評価を維持しており、初めてホイアンを訪れる方でも安心して利用できるのが魅力です。
例えば、自家焙煎のコーヒーが自慢の「Hoi An Roastery(ホイアン ロースタリー)」は、旧市街の様々な場所にコンセプトの異なる店舗を構えるほどの人気を誇ります。ホイアンのスペシャルティコーヒー文化の先駆けとも言える存在で、どの店舗に入っても安定した品質のコーヒーを楽しめます。また、旧市街の瓦屋根を一望できる絶景がSNSで話題の「Faifo Coffee(ファイフォ コーヒー)」も、連日多くの人々で賑わっています。特に夕暮れ時は、オレンジ色の夕日に染まる街並みを撮影しようとする人々で屋上がいっぱいになるほどです。
これらの人気店がおすすめされる理由は、味や雰囲気はもちろんのこと、観光の合間に立ち寄りやすい立地の良さや、多言語メニューの用意、安定したサービス品質にあります。ホイアンのカフェ選びで迷ったら、まずはこうした実績ある人気店から訪れてみるのが良いでしょう。
癒やしの空間が広がるおしゃれな店
ホイアンのカフェの魅力は、その歴史的な雰囲気だけではありません。伝統的な建築様式を活かしつつも、モダンで洗練されたデザインを取り入れた、非常におしゃれなカフェが次々とオープンしています。これらのカフェは、訪れる人々に静かで穏やかな時間を提供してくれます。
路地裏にひっそりと佇む隠れ家のようなカフェ「The Espresso Station(ザ エスプレッソ ステーション)」は、その代表例です。表通りからは見つけにくい場所にありながら、その本格的なコーヒーと落ち着いた庭の空間を求めて多くの人が訪れます。炭を使った「ブラックソウルラテ」など、ユニークなメニューも魅力の一つです。
また、聴覚に障がいを持つスタッフが静かにもてなしてくれる「Reaching Out Teahouse(リーチングアウト ティーハウス)」は、言葉を発することなく注文やコミュニケーションを行う「サイレントカフェ」です。ここでは、美しい伝統的な茶器で提供されるお茶と共に、心からリラックスできる穏やかな時間を過ごせます。インテリアや食器、提供されるメニューの一つひとつにオーナーのこだわりが感じられる空間は、旅の満足度を一層高めてくれます。
写真映えする可愛い&かわいい見た目
近年、SNSの普及に伴い、旅の思い出を写真で共有することが一般的になりました。ホイアンには、思わずカメラを向けたくなるような、可愛い&かわいい要素が詰まったカフェがたくさんあります。これらのお店は、味だけでなく視覚的な楽しさも提供してくれます。
最も有名なのが、蓮の花びらが飾られたハーブティーが人気の「Mót Hội An(モット ホイアン)」です。レモングラスやジンジャーが香る爽やかなお茶は、その可愛らしい見た目と手頃な価格から、お店の前には常に行列ができています。多くの人がこのハーブティーを片手に、ホイアンの街並みを背景に写真を撮るのが定番となっています。
また、前述の「Faifo Coffee(ファイフォ コーヒー)」の屋上から撮影する、オレンジ色の瓦屋根が広がる写真は、まさにホイアンを象徴する一枚と言えるでしょう。「92 Station Restaurant & Cafe」も同様に、より高い位置から旧市街を見渡せるルーフトップ席があり、写真好きにはたまらないスポットです。旅の記念に素敵な写真を残したい方は、ぜひ見た目の可愛さや景色にも注目してみてください。
最近では、ホイアンの伝統的な建築とカラフルなランタンを背景に、アオザイ(ベトナムの民族衣装)をレンタルして写真を撮る方も増えています。可愛いカフェでアオザイ姿の写真を撮れば、さらに特別な思い出になりますね。
絶品のケーキとスイーツでひと休み
ホイアンのカフェでは、コーヒーや紅茶だけでなく、本格的なケーキやスイーツを楽しめるお店も多いのが特徴です。特に、フランス植民地時代の影響を色濃く受けているベトナムでは、パティスリーのレベルが非常に高いことで知られています。
旧市街の川沿いに位置する「Cargo Club Coffee & Restaurant(カーゴ クラブ)」は、その代表格です。ショーケースには美しいケーキやタルトがずらりと並び、見ているだけでも幸せな気分になります。特に、サクサクのメレンゲとフルーツ、クリームの組み合わせが絶妙な「ベビーパブロバ」は、この店を訪れたら必ず試したい逸品として評判です。
また、少し中心部から離れますが、在住者から高い支持を得ている「LAGOM Bakery」のような専門店もあります。ここでは、手作りのチーズケーキやブラウニーなど、素朴でありながら質の高い焼き菓子を味わうことができます。歩き疲れた体に、甘くて美味しいスイーツは最高の癒やしとなります。洗練されたデザートを味わえるのもホイアンのカフェ巡りの楽しみの一つです。
観光に嬉しいエアコン完備のカフェ
ホイアンは熱帯モンスーン気候に属し、特に乾季(3月~8月頃)は日中の日差しが強く、気温も35度を超えることが珍しくありません。湿度も高いため、街の散策は楽しいものですが、想像以上に体力を消耗してしまいます。
そんな時に非常に重宝するのが、エアコンが完備されたカフェです。涼しい空間は、火照った体をクールダウンさせ、次の観光への活力を与えてくれます。歴史的な建物をリノベーションしたカフェの中には、建物の構造上エアコンがないお店も存在するため、事前に確認しておくと安心です。
オープンテラスの注意点
川沿いやビーチ沿いのカフェは景色が良いですが、日中のテラス席は非常に暑くなることがあります。日差しが強い時間帯は、エアコンのある屋内席を選ぶか、日よけがしっかりしている席、もしくはファンが設置されている席を選ぶなどの対策が必要です。
「Hoi An Roastery」の多くの店舗や、国際的なチェーン店である「Starbucks」、ベトナム国内で人気の「Highlands Coffee」や「Phúc Long Coffee & Tea」などでは、確実に涼しい店内で快適に過ごすことが可能です。カフェ選びの際にエアコンの有無をチェックしておくと、特に暑さに弱い方やお子様連れの方は、快適な休憩時間を確保できます。
目的別で探すホイアンのカフェガイド
ホイアン中心部からのアクセス情報
ホイアンのカフェへのアクセス方法は、お店の場所によって大きく異なります。まず、旧市街にあるほとんどのカフェへは、徒歩でのアクセスが基本となります。旧市街エリアは午前9時から11時、午後3時から9時半(曜日により変動あり)の時間帯で車両の進入が禁止されており、徒歩やシクロでの移動が中心になるためです。
一方で、アンバンビーチ周辺や、田園風景の中に佇む郊外のカフェへ行く場合は、タクシーや配車アプリの「Grab(グラブ)」を利用するのが最も便利で確実です。また、多くのホテルで自転車をレンタルできるので、のどかな景色を楽しみながらサイクリングがてら向かうのも、ホイアンならではの素晴らしい体験と言えるでしょう。
エリア別アクセス方法と費用の目安
エリア | 主なアクセス方法 | 所要時間(旧市街から) | 費用の目安 |
---|---|---|---|
旧市街エリア | 徒歩 | - | 無料 |
アンバンビーチエリア | Grab、タクシー | 約10分~15分 | 50,000~80,000 vnd |
郊外(田園エリア) | 自転車レンタル | 約15分~25分 | 30,000~50,000 vnd/日 |
メニューの価格や料金の目安は?
ホイアンのカフェで提供されるメニューの価格や料金は、お店の立地やコンセプトによって幅があります。事前に予算の目安を知っておくと、安心してカフェ巡りを楽しめます。観光のスタイルに合わせてお店を選ぶ際の参考にしてください。
一般的に、地元の人々が日常的に利用するようなローカルなカフェでは、ベトナムコーヒーが1杯2万vnd~4万vnd(約120円~240円)程度と非常にリーズナブルです。一方、旧市街の中心部にある観光客向けのカフェや、こだわりのインテリアを持つおしゃれなカフェでは、1杯5万vnd~8万vnd(約300円~480円)が相場となります。
料金の目安
- ベトナムコーヒー: 2万 ~ 8万vnd
- ジュース・スムージー: 4万 ~ 9万vnd
- ケーキ・スイーツ: 5万 ~ 10万vnd
※上記はあくまで目安です。高級リゾート内のカフェなどはさらに高くなる場合があります。(1円=165vndで計算)
このように言うと、観光客向けのお店は割高に感じるかもしれません。しかし、その価格には、美しい景色や快適な空間(エアコン代含む)、質の高いサービスといった付加価値が含まれていると考えられます。例えば、川沿いのカフェで夕日を眺めながら過ごす時間は、価格以上の価値があると感じる方も多いでしょう。予算と目的に合わせてお店を選ぶのが賢い方法です。
地元でも人気のカフェをチェック
観光客で賑わう有名店も魅力的ですが、一方で地元の人々に愛されているカフェには、また違った趣があります。こうしたお店では、ホイアンの日常の空気に触れながら、よりリラックスした時間を過ごすことができるでしょう。観光客向けのカフェに比べて、静かで落ち着いた環境であることが多いです。
例えば、旧市街の路地裏に位置する「Hoi An Coffee Hub(ホイアン コーヒー ハブ)」は、静かな環境で読書や作業に集中したい地元の人々や、長期滞在の外国人に人気のスポットです。観光客向けのカフェとは一線を画した、落ち着いた雰囲気が魅力となっています。また、旧市街から少し離れた川沿いにある「Trình Cà Phê(チンカフェ)」も、開放的な空間で穏やかな川の流れを眺めながら過ごせると地元で評判です。
これらのローカルなカフェは、価格がリーズナブルであることも大きなメリットです。観光地の喧騒から少し離れて、リアルなホイアンの日常を体験してみたい方は、ぜひ地元で人気のカフェにも足を運んでみてください。
こだわり派向けのコーヒー豆専門店
ベトナムは世界第2位のコーヒー生産国であり、ホイアンにも高品質なコーヒー豆を扱う専門店が数多く存在します。カフェで美味しいコーヒーを味わうだけでなく、お気に入りの豆を購入して日本に持ち帰るのも旅の楽しみの一つです。自宅でホイアンの味を再現すれば、旅の余韻に浸ることができます。
「Hoi An Roastery」や「The Espresso Station」では、自家焙煎したこだわりのコーヒー豆を販売しています。ベトナムコーヒーの主流である、苦味が強く濃厚な味わいのロブスタ種だけでなく、酸味と香りを楽しむマイルドなアラビカ種や、両方の特徴を活かしたブレンドなど、様々な種類の豆から選ぶことが可能です。豆の産地(ダラット産など)や焙煎度合いについて、スタッフに尋ねてみるのも良いでしょう。
ベトナムコーヒーの淹れ方
ベトナムでは「フィン」と呼ばれるアルミやステンレス製の小さなドリッパーを使ってコーヒーを淹れるのが伝統的です。コーヒー豆と合わせて、このフィンをお土産に購入するのもおすすめです。お湯を注いでから数分かけてゆっくりと抽出されるのを待つ時間も、ベトナムらしい風情があります。
コーヒー好きな方や、本格的なベトナムコーヒーを自宅で楽しみたい方は、ぜひコーヒー豆の販売に力を入れているカフェを訪れてみてください。専門店のスタッフに好みを伝えれば、おすすめの豆を提案してくれるでしょう。
お土産選びにも最適なカフェ
カフェは、飲み物を楽しむだけの場所ではありません。ホイアンには、お土産選びにもぴったりなアイテムを揃えたカフェがあります。旅の最終日など、時間が限られている中で効率よくお土産を探したい場合に非常に便利です。カフェで休憩しながらショッピングも楽しめるので、一石二鳥と言えるでしょう。
前述のコーヒー豆専門店はもちろんのこと、「Coco Box(ココボックス)」は特に注目です。このお店は、コーヒーショップとオーガニック製品の販売店が融合したユニークなコンセプトで、ベトナム産の高品質なチョコレートやフルーツジャム、ココナッツオイル、ナチュラルコスメなど、パッケージもおしゃれでセンスの良い商品が並んでいます。
また、「Reaching Out Teahouse」では、店内で使用されているものと同じ、美しく手作りの陶器を購入することができます。障がいを持つ職人たちによって作られたこれらの製品は、単なるお土産以上の価値を持つ、心温まる一品です。カフェでの体験と共に、その物語も持ち帰ってみてはいかがでしょうか。
概略:【2025年最新】ホイアンのカフェ完全ガイド!人気のおしゃれ店を目的別に紹介のまとめ
この記事では、ホイアンでおすすめのカフェを様々な角度からご紹介しました。最後に、最高のカフェ体験を実現するためのポイントをまとめます。